第4回 ポリプロピレンができるまで

ポリプロピレンは、プロピレンを重合させて製造されます。

ポリプロピレンは、2014年には日本で230万トン生産され、ポリエチレンに次いで大量に使われているプラスチックです。

ポリエチレンの構造式が(―CH2-CH2-)nであるのに対して、ポリプロピレンの構造式は(-CH2-CH(CH3)-)nであり、高分子の主鎖に横についているCH3基(メチル基)の方向がバラバラになると結晶化することができません。1950年代に開発されたチーグラー・ナッタ触媒を用いて重合すると、メチル基の方向を配列させること(立体規則性)が可能となり、成形材料となるポリプロピレンがつくられました。重合触媒を用い、15-60気圧、60-100℃で重合されるのが一般的です。重合圧力、温度は、製造プロセスと製造銘柄に依存します。

ポリプロピレンは、コモノマー(共重合されるモノマー、主としてエチレン)との共重合の形態により、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーの3タイプに分類されます。

 

(1)ホモポリマー

プロピレンの単独重合体です。プロピレンと連鎖移動剤としての水素のみを用いて重合します。プロピレンのみを重合させると、結晶性の高い、比較的硬い材料になります。

主な用途としては、バケツや洗濯バサミなどの日用品や、コンデンサーフイルムのような特殊な用途、耐熱性が必要な部品に用いられます。

(2)ランダムコポリマー

エチレンを通常5重量%以下含有する共重合体です。エチレンにさらにブテン-1を共重合した三元系共重合体(ターポリマー)も工業的につくられています。エチレンがプロピレンポリマーの間に入ると、結晶化するときに分子鎖が折りたたまれにくいので、ホモポリマーより結晶性が低く、透明で、靭性に優れた柔軟なポリマーになります。また、コモノマーの含有率が多いほど融点が低くなります。

主な用途としては、透明性が必要な容器、フィルム、シートに用いられます。また、常温での耐衝撃性も優れています。融点もホモポリマーより低く、熱でシールする時の熱融着性に優れています。

(3)ブロックコポリマー

インパクトコポリマー、異相共重合体とも呼ばれています。これは、ホモポリマーの重合に続き、後続の反応槽でエチレンが共重合されたエチレン-プロピレン重合体を含有する組成物を意味します。ブロックコポリマーは、ホモポリマーの中にエチレン-プロピレン重合体が分散する構造(海島構造)をしているので、ホモポリマーより耐衝撃性に優れていますが、透明性は劣ります。

主な用途としては、自動車向けなどの耐衝撃性、耐熱性が必要な分野に用いられます。