不織布 フィルター

不織布は身近な例では、マスクやおしぼり、ティーバッグなどに使用されています。他にも衛生用品や医療用品、衣料用品など幅広い用途で使用されている不織布ですが、今後の成長が期待できる分野としてフィルター用途が挙げられます。

 

 

フィルターは、家庭のみならず、業務用、工業用としても使用される、応用範囲の広い製品です。 特に自動車産業には欠かせない製品であるため成長が期待されています。

不織布でフィルターを作ることのメリットやフィルターの使用用途、それぞれ使用されている素材に関して紹介していきます。

 

 

身近で使われている不織布フィルターとは?

 

私たちが日常的に使用している空気清浄機などのフィルターの多くに、不織布が使用されています。 不織布は織らない布状の素材であり、繊維を三次元にからみ合わせて作られているため通気性に優れており、フィルターに適した素材と言えるでしょう。

 

また、繊維の太さや、不織布の厚みと重量を変えることで性能を調整することも可能です。 そのために、用途によって「目の粗さ」の異なるフィルターを使用することができます。 さらに価格の面からも、不織布フィルターは繊維をシート状にしたものなので、織物や編み物のように繊維を紡糸する必要がなく、低コストで大量に作ることができるというメリットもあります。

 

不織布のフィルターの3つの種類

 

フィルターは、空調フィルター(空気中の異物捕集)、集塵フィルター(排ガス中の煤塵や工場の粉じん捕集)、液体フィルター(液体中の異物捕集)などに分類されます。

 

空調フィルター

 

空調フィルターは、捕集できる異物の粒子径により、さまざまな用途の製品が存在します。

1ミクロン以下の粒子を捕集できる高性能フィルターの代表的なものがHEPAフィルターで、0.3ミクロンの粒子を99.97%以上捕集することができます。 更に、0.15ミクロンの粒子を99.9995%以上捕集できるものがULPAフィルターと呼ばれます。 その他、プレフィルターや中性能フィルターと呼ばれるものもあり、除去したい物質の粒子径に応じて選択することになります。

集塵フィルター

集塵フィルターは、一般にバグフィルターと呼ばれます。 材質としては、木綿、ナイロン、ガラス繊維、金属繊維などが使用されており、袋状の「ろ布」に成型され、集塵機に取り付けられます。

自動車に多く使用される不織布フィルター

 

自動車のフィルターにも不織布が使用されています。 エンジンがよりよく作動するために、燃焼用の空気やエンジンオイルを浄化する目的で使用されたり、車室内の空気を浄化するために使用されています。

代表的なものとして、エンジンまわりで使用されるエアーフィルター、オイルフィルターと、車内空気を浄化するために使用されるキャビンフィルターを簡単に紹介します。

エアーフィルター

エンジンでの燃焼がスムースに行われるために、エンジンに供給される空気をクリーンにする目的で使用されます。 通常、空気の取り入れ口に設置されます。

フィルターは、異物の捕集効率が重要であると同時に、フォルター自身の圧力損失も考慮する必要があります。 目の詰まった密度の高いフィルターは、捕集に適する一方で圧力損失も高くなり、空気が十分に供給される構造でなければ使用できません。 そのために、フィルター内部に密度勾配をつけて、圧力損失を抑えながら効率的に異物を捕集したり、また耐熱性が付与された素材も用いられます。

 

オイルフィルター

エンジンの潤滑性を高めるために、エンジンオイルが使用されていることは、自動車を運転される皆様はよくご存知ですね。 エンジンで発生したスラッジ、カーボンなどの不純物をエンジンオイル中から除去するために使用されるのがオイルフィルターです。 捕集性のみならず、耐熱性も必要となります。 不織布に樹脂を含浸させたものが使用されます。

 

キャビンフィルター

キャビンフィルターは、車内空気の浄化のために使用されます。 また、車内へ取り込む外気をきれいにする働きもあります。 キャビンフィルターで捕集する異物のサイズによって捕集方法が異なるため、不織布フィルターには、それらに適した各種加工が施されます。

 

まとめ :不織布のフィルターはその機能や性能に応じて幅広く活用されています。

取り除くべき物質や、使用される環境をよく検討した上で、求められる機能に合致した不織布フィルターを選択すれば、不織布の特徴がより一層活かされた使い方が可能となります。

これからも、フィルター分野での不織布の使用量は拡大すると予想されます。 新たな用途での展開も期待されます。