第6回 ポリプロピレンの性能と用途
ポリプロピレンはコモノマーとの共重合の形態により、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーの3タイプに分類されます。ポリプロピレンの性能と用途は次の通りです。
(1)性能
- 比重は約0.9であり、プラスチックの中では最も低いクラスに属する
- 結晶化度が約40~75%と高く、強度・弾性率が高い
- 耐衝撃性、耐摩耗性、耐熱性、耐水性、耐薬品性などに優れる
- 成形加工しやすい。
- ポリプロピレンの性能上の注意点としては、耐紫外線性、印刷性、接着性などの対応が必要になることがあります。 前記したように、ランダムコポリマーは、ホモポリマーより結晶性が低く、透明、靭性に優れた柔軟なポリマーです。ブロックコポリマーは、ホモポリマーより耐衝撃性に優れます。
(2)用途
ポリエチレンと同様に、いろいろな成形方法を適用できるので、種々の用途に使用されています。代表的な用途は次の通りです。(図3)
- 射出成形品 食品容器、冷蔵庫トレイ、洗濯機水槽、自動車バンパー、コンテナ
- 押出成形品 フィルム(食品、容器などの包装)
- モノフィラメント(ロープ、人工芝)、繊維(カーペット、フィルター)
- 中空成形品 洗剤、食品などの容器、輸液容器
<射出成形品>
<押出成形品>
<中空成形品>